キャリアアップ助成金の申請手順と必要書類【2026年版】|正社員化コースの流れ

キャリアアップ助成金の申請手順・必要書類を完全解説【2025年最新版】 雇用・採用助成金

正社員化コースの支給額は中小企業で1人あたり最大80万円(重点支援対象者。他は40万円)。申請はキャリアアップ計画書の提出から始まり、転換後6か月分の賃金を支払った翌日から2か月以内に行います。必要書類と、よくあるミス、手順をまとめて解説。

パートやアルバイトを正社員に登用しているなら、1人あたり最大80万円(重点支援対象者の場合。それ以外は40万円)を受け取れる可能性がある制度です。要件を満たせば受け取れる制度で、正社員化コースの1人あたり支給額は、重点支援対象者に該当する場合が80万円、それ以外が40万円です(中小企業の場合)。


自社が使える制度と受給額の目安を、無料で診断します

ヒアリング30分程度で、使える制度とざっくりした受給額の目安をお伝えします(診断費用は無料)。

無料で受給可能額を診断する

※当サイト「助成金・補助金ナビ」は株式会社True Partnersが運営しています(運営者情報)。

キャリアアップ助成金とは?基本を押さえよう

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者(パート・アルバイト・契約社員)のキャリアアップを支援するための助成金です。厚生労働省が管轄しており、要件を満たせば支給の対象になります(補助金とは異なり、他社と点数を競う「採択競争」がない点が大きな特徴です。ただし書類審査や実地調査は行われます)。

主なコース一覧

コース名 概要 支給額(中小企業)目安
正社員化コース 有期雇用→正社員転換 1人あたり最大80万円(重点支援対象者。それ以外は40万円)
賃金規定等改定コース 基本給の賃金規定を3%以上増額改定 1人あたり4万〜7万円(増額率に応じて)
賃金規定等共通化コース 正規・非正規の賃金規定の共通化 1事業所あたり60万円
賞与・退職金制度導入コース 非正規にも賞与・退職金制度を新設 1事業所あたり40万円(両方を同時導入は56万8,000円)
短時間労働者労働時間延長支援コース 週所定労働時間の延長と社会保険の加入 1人あたり40万円(1年目。小規模企業は50万円)

最も活用されているのが正社員化コースです。本記事ではこのコースを中心に解説します。

制度の全体像(全コースの支給額と要件の一覧)はキャリアアップ助成金とは【2026年版】|全コースの支給額と要件を一覧で解説にまとめています。この記事では、申請手順と必要書類に絞って解説します。


正社員化コース:申請の全体像

支給要件まとめ

正社員化コースを受給するために必要な主な条件は以下の通りです。

要件 内容
雇用保険の加入 事業主・対象労働者ともに加入が必要
有期雇用期間 転換前に6ヶ月以上の有期雇用期間があること
キャリアアップ計画の提出 転換前に「キャリアアップ計画書」を労働局に提出
就業規則への規定 正社員転換制度が就業規則に明記されていること
賃金の増額 転換後に基本給が3%以上増額されていること
転換後の継続雇用 転換後6ヶ月以上雇用を継続していること

特に重要なのは「キャリアアップ計画書を転換前に提出する」点です。 転換後に提出しても支給されません。

正社員化コースの支給額(令和8年度)

1人あたりの支給額は、転換前の雇用形態と「重点支援対象者」に当たるかどうかで決まります。

転換前の雇用形態・対象者 中小企業 大企業
有期雇用→正規(重点支援対象者) 80万円(40万円×2期) 60万円(30万円×2期)
有期雇用→正規(それ以外) 40万円(40万円×1期) 30万円(30万円×1期)
無期雇用→正規(重点支援対象者) 40万円(20万円×2期) 30万円(15万円×2期)
無期雇用→正規(それ以外) 20万円(20万円×1期) 15万円(15万円×1期)

重点支援対象者とは、次のいずれかに当たる人です。
・雇入れから3年以上の有期雇用労働者
・雇入れから3年未満で、過去5年間に正規雇用だった期間が合計1年以下、かつ過去1年間に正規雇用されていない有期雇用労働者
・派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者

重点支援対象者は2期に分けて支給されます(転換後6か月ごとに申請)。このほか、事業所ごとに1回のみ、正社員転換制度の新設で20万円(大企業15万円)、多様な正社員制度の新設で40万円(大企業30万円)、転換等に関する情報の公表で20万円(大企業15万円)の加算があります。新規学卒者は、雇入れから1年を経過していない場合は対象外です。(出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」)


申請の手順(ステップごとに解説)

STEP 1|キャリアアップ計画書の作成・提出

転換を実施する前に、都道府県労働局またはハローワークに「キャリアアップ計画書」を提出します。

キャリアアップ計画書に記載する主な内容:

  • 事業所の基本情報
  • キャリアアップの対象労働者
  • 目標(転換・賃上げなど)と実施期間
  • 実施する取り組みの内容

計画書の様式は厚生労働省のホームページからダウンロードできます。初めて作成する場合は、ハローワークの担当者に相談しながら記入するとスムーズです。

STEP 2|就業規則の整備

キャリアアップ計画書の提出と並行して、就業規則に正社員転換制度に関する規定が明記されているか確認します。

記載が必要な主な内容:

  • 転換の対象者(有期雇用◯ヶ月以上など)
  • 転換の手続き・審査方法
  • 転換後の待遇(給与・勤務形態など)

就業規則の変更・整備が必要な場合は、社会保険労務士に依頼するか、厚生労働省の「就業規則モデル」を参考に作成します。

STEP 3|対象者の正社員転換

計画書提出後、対象となるパート・アルバイト・契約社員を正社員(または無期雇用フルタイム等)に転換します。

この時点で確認すべきポイント:

  • 転換前6ヶ月の賃金台帳・出勤簿を保管しておく
  • 転換後の雇用契約書を締結する
  • 転換後の基本給が転換前より3%以上増額されているか確認

STEP 4|転換後6ヶ月間の雇用継続

転換後6ヶ月間、継続して雇用します。この期間中の賃金台帳・出勤簿・給与明細を必ず保管してください。支給申請時に提出が必要です。

STEP 5|支給申請書の提出

転換後6ヶ月が経過したら、支給申請を行います。申請期限は転換後6ヶ月の賃金支払い日の翌日から2ヶ月以内です。

申請先:管轄の都道府県労働局またはハローワーク


正社員化コースの必要書類一覧

申請に必要な書類は多岐にわたります。事前に揃えておくとスムーズです。

必須書類

書類名 内容・注意点
支給申請書 厚生労働省所定の様式(最新版を使用)
キャリアアップ計画書(提出済みのもの) 受理印があるもの
転換日が確認できる書類 労働条件通知書・雇用契約書など
転換前6ヶ月分の賃金台帳 月ごとの支払い記録
転換後6ヶ月分の賃金台帳 同上
転換前6ヶ月分の出勤簿 タイムカード・シフト記録など
転換後6ヶ月分の出勤簿 同上
就業規則(転換制度に関するページ) 届け出済みのもの(受理印あり)
労働者名簿 対象者が記載されているもの
登記事項証明書(法人の場合) 3ヶ月以内のもの

状況によって追加が必要な書類

状況 追加書類
有期雇用期間が通算6ヶ月以上 入社時の雇用契約書、更新契約書
試用期間がある場合 試用期間の雇用契約書
複数名を同時申請する場合 対象者ごとの書類一式

申請でよくあるミスと対策

ミス① キャリアアップ計画書を事後提出した

対策: 転換を決めたら、まず計画書を提出することを最優先にする。転換後の提出では受理されません。

ミス② 賃金台帳・出勤簿の保管漏れ

対策: 転換前6ヶ月から保管を開始する。電子データでも可だが、改ざん防止のため原本の保管が望ましい。

ミス③ 転換後の賃上げが3%未満だった

対策: 転換前の基本給を確認し、転換後の給与額を事前に計算する。3%増は最低ラインのため、余裕を持って設定する。

ミス④ 申請期限を過ぎた

対策: 転換日のカレンダー管理を徹底する。申請期限は「転換後6ヶ月の賃金支払い日の翌日から2ヶ月以内」。期限を過ぎると支給されません。

ミス⑤ 就業規則の規定が不十分だった

対策: 申請前に就業規則を確認し、転換制度の規定が適切に記載されているか確認する。必要に応じて社労士に確認依頼。


受給額の計算例

ケース1:パート1名を正社員に転換

項目 内容
転換前 パートタイム(週30時間、時給1,200円)
転換後 正社員(月給22万円)
受給額 40万円または80万円(中小企業の正社員化コース。重点支援対象者に当たる場合は80万円)

ケース2:有期契約社員3名を正社員に転換

項目 内容
対象人数 3名
受給額目安 80万円 × 3名 = 最大240万円(3名とも重点支援対象者の場合。それ以外は40万円 × 3名 = 120万円)
※ 年度内支給上限あり 1事業所あたり年度20名が上限(令和8年度)

複数名まとめて転換することで、まとまった金額を受給できます。


申請代行(社労士活用)を検討すべきケース

キャリアアップ助成金は「要件を満たせばもらえる」制度ですが、書類が多く手続きが煩雑なため、申請を誤ると受給できないリスクがあります。

以下に当てはまる場合は申請代行(社会保険労務士)の活用を検討してください。

  • 初めての申請で手続きに慣れていない
  • 就業規則の整備が必要
  • 複数名を同時に申請したい
  • 本業が忙しく書類作成に時間をかけられない

社労士への依頼費用の目安:

費用項目 目安
着手金 0〜5万円
成功報酬 月額制(プランにより異なる)(8〜16万円程度)

受給額80万円に対して費用が10〜16万円程度であれば、手間と時間を考えると依頼する価値は十分あります。


よくある質問(FAQ)

Q. パートを1名しか雇っていませんが申請できますか?

A. 対象者が1名でも申請できます。転換条件を満たしていれば、1名から受給可能です。

Q. 就業規則がない(作成していない)場合は?

A. 常時10名以上の労働者がいる場合は就業規則の作成・届け出が義務です。10名未満でも作成が必要です。就業規則がない場合は、まず作成・届け出を行う必要があります。

Q. 複数のコースを同時に申請できますか?

A. 要件を満たしていれば複数コースの同時申請が可能です。ただしコースごとに書類の用意が必要です。

Q. 申請から入金まで何ヶ月かかりますか?

A. 一般的に申請から2〜6ヶ月程度かかります。書類の不備があると審査が長引く場合があります。

Q. 転換後に退職した場合はどうなりますか?

A. 支給申請前に対象者が退職した場合、支給要件を満たさないケースがあります。転換後6ヶ月の雇用継続が必要です。


まとめ:申請のポイント3つ

  1. 1. 転換前にキャリアアップ計画書を提出する(これが最重要)
  2. 2. 転換前後6ヶ月分の賃金台帳・出勤簿を保管する
  3. 3. 申請期限(転換後6ヶ月の賃金支払い日の翌日から2ヶ月以内)を守る

この3点を押さえるだけで、受給確率は大きく上がります。「手続きが難しそう」と感じたら、社労士や専門家への相談を検討してください。


True Partnersの無料助成金診断はこちら

True Partnersでは、キャリアアップ助成金をはじめとする各種助成金・補助金の無料診断を実施しています。

  • 自社が受給できる制度の洗い出し
  • 申請スケジュールの作成
  • 必要書類のリストアップ

ヒアリング30分程度で、使える制度とざっくりした受給額の目安をお伝えします。診断自体の費用は一切かかりません。

まずはお気軽にご相談ください。


関連記事

  • 中小企業が使える助成金・補助金まとめ2025年版|申請代行のメリットも解説
  • IT導入補助金2025年の採択率を上げる事業計画書の書き方
  • 持続化補助金の申請から受取までのスケジュール完全ガイド

助成金の活用を検討している方へ

True Partnersは年間平均受給額640万円・受給率98.8%※・着手金0円で対応しています(※要件を満たしている場合の実績値)。

無料で受給可能額を診断する

📞 03-6271-8714(受付 10:30〜20:00)

コメント

タイトルとURLをコピーしました