障害者トライアル雇用助成金の申請方法【2026年版】|対象者要件・支給額・手続きの流れを完全解説

障害者トライアル雇用助成金の申請方法【2026年版】 雇用・採用助成金

障害者トライアル雇用助成金は、障害のある求職者を原則3ヶ月間試行雇用し、常用雇用への移行を後押しする制度です。ハローワークまたは職業紹介事業者からの紹介を受けて対象者を雇い入れ、期間終了後に支給申請を行うことで、月額最大4万円(精神障害者は最初の3ヶ月8万円)が支給されます。本記事では対象者要件、支給額の区分、申請ステップと期限、よくある不支給パターンまで、2026年8月時点の制度内容に沿って整理します。

障害者トライアル雇用助成金とは|制度の概要と目的

障害者トライアル雇用助成金は、障害者を継続して雇用する前提で一定期間試行的に雇い入れる事業主に対して助成する制度です。障害の特性上、面接だけでは仕事内容の適性やコミュニケーションの相性を見極めにくいという課題があり、実際に働いてもらいながら双方が見極める期間を設けることで、ミスマッチによる早期離職を防ぎ、常用雇用への移行率を高めることを目的としています。

試行雇用の期間は原則3ヶ月ですが、対象者が精神障害者である場合は最長12ヶ月まで延長できる区分があります。試行期間中も通常の雇用契約として賃金を支払う必要があり、最低賃金法をはじめとする労働関係法令はすべて適用されます。あくまで「本採用を前提とした試行雇用」であり、無給のインターンやお試し就業とは異なる点に注意してください。

対象労働者の要件

助成金の対象となるのは、以下のいずれかに該当する障害者です。

  • ハローワークまたは職業紹介事業者(民間の職業紹介事業者、地方自治体等を含む)の紹介を受けた時点で、継続雇用の労働者として雇用されることを希望している
  • 紹介日時点で就労経験のない職業に就くことを希望している、離転職を繰り返している、あるいは長期間離職している状態にある
  • 障害の内容や程度から見て、事業主が求職者の適性を短期間の面接だけでは十分に判断できないと考えられる状態にある

重要なポイントは、ハローワークまたは職業紹介事業者を通じた紹介が必須であることです。事業主が独自に採用した障害者を後からトライアル雇用扱いにすることはできません。求人段階からハローワークに「障害者トライアル雇用併用求人」として申し込む必要があります。

支給額一覧表(障害種別×労働時間)

支給額は障害の種別と週の所定労働時間によって変わります。以下は2026年8月時点の主な区分です。

対象者区分 週所定労働時間 月額支給額(上限) 支給対象期間
身体・知的障害者 20時間以上 最大4万円 最長3ヶ月
精神障害者 20時間以上 最大8万円(最初の3ヶ月)→最大4万円(4ヶ月目以降) 最長12ヶ月
短時間トライアル対象者(週10〜20時間未満) 10時間以上20時間未満 最大4万円 最長12ヶ月

精神障害者は制度上もっとも手厚い区分が用意されており、最初の3ヶ月は月額8万円、4ヶ月目以降12ヶ月目までは月額4万円という段階設定になっています。週の労働時間が短い「短時間トライアル」は、体調や特性により長時間勤務が難しい障害者を想定した区分で、期間は最長12ヶ月と長めに設定されている一方、月額は身体・知的障害者と同水準です。金額や期間の詳細は改定される場合があるため、申請前に必ず最新の支給要領を確認してください。

申請ステップと期限の一覧表

申請の大きな流れは「求人申込→紹介→トライアル雇用計画書の提出→試行雇用の実施→支給申請」です。期限管理を誤ると不支給の原因になるため、ステップごとの期限を必ず確認しておきましょう。

ステップ 内容 期限の目安
STEP1 求人申込 ハローワークに障害者トライアル雇用併用求人を申し込む 雇入れ前
STEP2 紹介 ハローワークまたは職業紹介事業者から対象者の紹介を受ける
STEP3 計画書提出 障害者トライアル雇用実施計画書を提出する 雇入れ日から2週間以内
STEP4 試行雇用の実施 原則3ヶ月(精神障害者は最長12ヶ月)試行雇用を行う 計画書記載の期間
STEP5 支給申請 支給対象期ごとに支給申請書を提出する 各対象期終了日の翌日から2ヶ月以内

特に見落とされやすいのが、STEP3の「トライアル雇用計画書の提出期限が雇入れ日から2週間以内」という点です。この提出を怠ると、その時点で助成金の対象から外れてしまいます。雇入れが決まった段階で速やかに計画書を用意しておくことが重要です。

障害者雇用調整金・障害者雇用納付金制度との関係

障害者トライアル雇用助成金は、障害者雇用促進法にもとづく障害者雇用調整金・障害者雇用納付金制度とは別の枠組みです。障害者雇用調整金は、法定雇用率を上回って障害者を雇用している事業主に対して支給されるもので、トライアル雇用助成金のような「試行雇用の後押し」とは性質が異なります。

ただし、トライアル雇用を経て常用雇用に移行した障害者は、その後の障害者雇用率の算定にもカウントされるため、両制度は間接的につながっています。法定雇用率の達成に課題を抱える企業にとっては、トライアル雇用を入り口として実雇用率を引き上げ、結果的に調整金の受給や納付金の減額につなげるという流れを描くことも可能です。制度の使い分けについては、助成金の申請窓口はどこ?労働局・ハローワーク・自治体の役割の違いも参考にしてください。

他の障害者雇用系助成金との併給整理

障害者雇用に関する助成金は複数あり、対象や目的が重なる部分があるため整理が必要です。

特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、高齢者や障害者など就職が特に困難な求職者をハローワーク等の紹介で継続雇用した場合に支給される制度で、トライアル雇用を経ずに直接常用雇用した場合にも対象になります。トライアル雇用からそのまま常用雇用に移行した場合、両制度を重複して受給できるかどうかは対象者の状況や制度年度の要件によって異なるため、個別確認が必須です。

障害者作業施設設置等助成金は、障害者が作業を行いやすいように施設や設備を整備した場合の費用を助成する制度で、トライアル雇用助成金とは目的が異なるため、要件を満たせば併用しやすい組み合わせです。バリアフリー化や専用設備の導入を検討している場合は、トライアル雇用と同時並行で準備を進めるとよいでしょう。

制度間の併給可否は年度ごとに見直されることがあるため、複数の助成金を組み合わせたい場合は事前にハローワークまたは専門家に確認しておくことをおすすめします。他の助成金の申請方法については、トライアル雇用助成金の申請方法|試行雇用からや、人材開発支援助成金の申請方法【2026年最新】|訓も併せて確認しておくと制度全体の理解が深まります。

よくある不支給パターン

申請時に見落とされがちな不支給の原因を整理しておきます。

  • ハローワーク・職業紹介事業者の紹介を経ていない:知人紹介や自社サイトからの直接応募で採用した障害者は、そもそも対象外です。
  • 計画書の提出が2週間の期限を過ぎている:雇入れ後にあわてて準備すると間に合わないケースが多く見られます。
  • 試行雇用期間中に労働条件が求人内容と大きく異なる:紹介時の求人票と実際の労働条件に齟齬があると、審査で疑義が生じます。
  • 出勤簿・賃金台帳の記録が不十分:支給申請時には出勤状況と賃金支払いの実績を示す書類が必要で、記録の不備は支給遅延や不支給の原因になります。
  • 事業主都合で試行雇用期間中に契約を打ち切っている:正当な理由のない契約終了は、助成金の趣旨に反すると判断される可能性があります。

不支給や差し戻しを避けるためには、計画段階から書類の整合性を意識し、期限管理を徹底することが欠かせません。制度全体で不支給になりやすいパターンは、助成金がもらえない・不支給になる理由TOP10【2026年版でも詳しく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q1. トライアル雇用の期間中に本採用を見送ることはできますか?

A. 制度上は可能ですが、正当な理由のない一方的な打ち切りは助成金の趣旨に反すると判断される可能性があります。試行雇用はあくまで「常用雇用を前提とした」制度である点を理解した上で運用する必要があります。

Q2. 精神障害者以外でも12ヶ月のトライアル雇用は可能ですか?

A. 通常の身体・知的障害者は原則3ヶ月です。長期の試行雇用が可能なのは精神障害者、および週所定労働時間が短い短時間トライアル対象者の区分に限られます。

Q3. トライアル雇用の求人はどこで出せばよいですか?

A. ハローワークに「障害者トライアル雇用併用求人」として申し込むのが基本です。民間の職業紹介事業者を通じたルートも利用できます。

Q4. 支給申請は一度にまとめて行えますか?

A. 支給対象期(多くは1ヶ月ごと)ごとに申請するのが基本です。各対象期終了日の翌日から2ヶ月以内という期限を過ぎると受け付けられなくなるため注意してください。

Q5. 助成金の申請は自社だけで対応できますか?

A. 書類作成や期限管理は煩雑になりがちで、社内リソースだけでは対応しきれないケースもあります。専門家に相談する選択肢も含めて検討するとよいでしょう。

まとめ|助成金・補助金の申請はTrue Partnersに相談を

障害者トライアル雇用助成金は、ハローワーク等の紹介を経て障害者を試行雇用し、計画書の提出期限(雇入れ日から2週間以内)や支給申請の期限(各対象期終了後2ヶ月以内)を守ることで受給できる制度です。支給額は障害種別と労働時間によって細かく区分されており、精神障害者は最長12ヶ月まで対象になる点が特徴です。他の障害者雇用系助成金との併給可否も含め、期限管理と書類整備を徹底することが不支給を防ぐ最大のポイントです。

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※本記事の内容は2026年8月時点の情報です。制度の対象要件や支給額は改定される場合があるため、申請前に必ず最新の公募要領・支給要領をハローワークまたは厚生労働省の公式情報でご確認ください。

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