自社が何の助成金をもらえるか調べるには、①厚生労働省・自治体の公式検索サイトで業種と雇用形態から絞り込む、②商工会議所や専門家の無料診断を利用する、の2つが基本ルートになる。国内には約40,000件規模の助成金・補助金制度が存在するといわれ、自力で全件を把握するのは現実的ではない。本記事では自社に合った制度を効率よく見つける診断方法と、判断に使えるチェックポイントを解説する。
助成金は「何がもらえるか」が分かりにくい理由
助成金は制度数が非常に多く、しかも国の制度・都道府県の制度・市区町村独自の制度が並行して存在するため、自社に該当するものを網羅的に把握するのが難しい。加えて、以下のような要因が「分かりにくさ」に拍車をかけている。
- 制度名が似ていて内容が異なるものが多い(例:「キャリアアップ助成金」と「人材開発支援助成金」)
- 年度ごとに要件・支給額が改定される
- 同じ取り組みでも業種や地域によって使える制度が異なる
- 国の助成金と自治体独自の補助金は別々に検索する必要がある
この結果、「自社にはどうせ使える制度がない」と思い込んで一切調べていない中小企業が一定数存在する。実際には、雇用形態の転換・賃上げ・新規採用・研修実施など、多くの企業が日常的に行っている取り組みだけで対象になる制度は多い。
自社が使える助成金を調べる4つの方法
自社が対象となる制度を調べる方法は、大きく分けて次の4つがある。
方法1:厚生労働省の助成金検索サイトで調べる
厚生労働省が公開している助成金一覧・検索ページで、業種・従業員規模・目的(採用・定着・賃上げ等)から絞り込む方法。国の制度を網羅的に確認できる反面、専門用語が多く、自社が要件を満たすかどうかの判断は難しい。
方法2:自治体・商工会議所のホームページで調べる
都道府県・市区町村が独自に実施している助成金・補助金は、各自治体のホームページに個別に掲載されている。地域限定の制度は競争率が低く、狙い目になりやすい。
方法3:商工会議所・よろず支援拠点の窓口で相談する
地域の商工会議所や中小企業庁が設置する「よろず支援拠点」では、無料で助成金・補助金の相談ができる。ただし、雇用関係助成金については専門外とされることもあり、案内が限定的になる場合がある。
方法4:助成金コンサルの無料診断を利用する
専門のコンサルティング会社に自社の状況(業種・従業員数・直近の取り組み)を伝えることで、対象になりうる制度を一括で診断してもらう方法。数万件規模の制度データベースから、受給額の見込みが大きい制度を優先的に提案してもらえる点が最大のメリットだ。
業種・状況別にもらえる助成金の目安
自社の状況に当てはめてイメージしやすいよう、代表的なケースと目安の受給額をまとめた。
| 自社の状況 | 該当しやすい制度の例 | 受給額の目安 |
|---|---|---|
| 契約社員を正社員に転換する予定がある | キャリアアップ助成金(正社員化コース) | 1人あたり最大240万円程度 |
| 賃上げと合わせて業務用設備を導入する | 業務改善助成金 | 事業所あたり最大300万円程度 |
| ハローワーク経由で試行的に人を雇う | トライアル雇用助成金 | 1人あたり最大12万円程度 |
| 育児休業取得者への対応体制を整備する | 両立支援等助成金 | 1人あたり最大90万円程度 |
| 従業員の職業訓練・資格取得を支援する | 人材開発支援助成金 | 1人あたり最大48万円程度(建設業等) |
| 賃金規定の整備や生産性向上に取り組む | 働き方改革推進支援助成金 | 事業所あたり最大500万円程度 |
上記はあくまで代表例であり、実際の受給額は要件充足状況によって変動する。複数の制度に同時に該当するケースも多く、年間の合計受給額が数百万円規模になることも珍しくない。
自己診断のステップと注意点
自社で助成金の対象を診断する際は、以下の順番で確認すると漏れが少ない。
| ステップ | 確認する内容 |
|---|---|
| 1. 直近1年の取り組みを棚卸しする | 採用・雇用形態転換・賃上げ・設備投資・研修実施の有無を洗い出す |
| 2. 雇用保険の適用状況を確認する | 対象労働者が雇用保険に加入しているか確認する |
| 3. 就業規則・賃金台帳の整備状況を確認する | 制度要件を満たす規定になっているか確認する |
| 4. 該当しそうな制度を国・自治体それぞれで検索する | 重複や優先順位を整理する |
| 5. 専門家の無料診断を併用する | 自社で見落とした制度がないか照らし合わせる |
特に重要なのは、自社の取り組みを「助成金の対象になりうる行動」として認識し直すことだ。例えば、単に「人手が足りないのでハローワーク経由で採用した」という行動が、実はトライアル雇用助成金の対象になっているケースは多い。
専門家に診断してもらうメリット
自社での自己診断には限界がある。制度の数が多すぎることに加え、年度ごとの改定情報を追い続けるのは通常業務と並行して行うには負担が大きい。
専門家による診断を利用する最大のメリットは、約40,000件規模の制度データベースから、自社にとってメリットの大きい順に提案を受けられる点にある。国の助成金だけでなく、都道府県・自治体独自の補助金まで含めて全国対応で診断してもらえるサービスもあり、自力で調べるよりも網羅性・精度の両方で優れている。
例えばTrue Partnersでは、着手金0円で無料診断を受けられ、年間平均受給額640万円という実績(※要件を満たしている場合)も公表されている。「自社に何がもらえるか分からない」という段階でも、まずは診断だけを利用するという使い方が可能だ。
自己診断で見落としやすいポイント
自社で助成金の対象を調べる際、多くの企業が同じようなポイントで対象制度を見落としている。代表的な見落としパターンを把握しておくと、自己診断の精度を上げやすい。
- 「取り組み」を助成金と結びつけて考えていない:賃上げ、正社員登用、育休取得者への対応など、日常的な人事施策がそのまま助成金の対象要件に当てはまっているケースは多い。しかし「助成金の申請」という発想自体がないまま、取り組みだけが完了してしまっている企業は少なくない。
- 申請期限を過ぎてから制度の存在に気づく:助成金には計画届の提出期限や取り組み実施期限が制度ごとに定められている。取り組みを実施した後に制度を知っても、遡って申請できないケースがほとんどだ。
- 自治体独自の制度をまったく調べていない:国の助成金だけを検索して「対象がない」と判断し、都道府県・市区町村独自の補助金を確認していない企業は多い。地域限定の制度は情報が少ない分、競争率が低く狙い目になりやすい。
- 併用可否を確認せずに1つの制度だけで満足してしまう:複数の制度に同時に該当する場合でも、併用のルールを知らずに1件だけ申請して終えてしまうケースがある。
これらの見落としは、自社の取り組みを助成金の要件と照らし合わせる視点さえ持てば防げるものが多い。定期的に「直近半年で行った人事施策」を棚卸しし、該当しそうな制度がないか確認する習慣を持つことが、取りこぼしを防ぐ最も基本的な方法といえる。
よくある質問(FAQ)
Q1. 助成金の診断は無料で受けられますか?
A. 多くの専門家サービスで初回診断は無料としているケースが多い。契約前に料金体系を必ず確認することを推奨する。
Q2. 従業員数が少ない企業でも助成金はもらえますか?
A. 制度によっては従業員数が少ない企業のほうが有利な要件になっている場合もある。企業規模を理由に諦める前に診断を受けることが望ましい。
Q3. 助成金と補助金はどちらを先に調べるべきですか?
A. 助成金は要件を満たせば受給率100%(※要件を満たしている場合)とされるのに対し、補助金は採択率20〜80%と競争率の高い性質がある。まずは受給しやすい助成金から確認するのが効率的だ。
Q4. 診断を受けたら必ず契約しなければなりませんか?
A. 診断結果を聞いた上で契約するかどうかを判断できるサービスが一般的である。診断のみの利用も可能かは事前に確認するとよい。
Q5. 複数の助成金コンサルに同時に診断を依頼してもよいですか?
A. 問題ないケースが多いが、実際に申請代行を依頼する場合は1社に絞る必要がある。提案内容の網羅性・料金体系を比較した上で選ぶことを推奨する。
まとめ|助成金・補助金の申請はTrue Partnersに相談を
自社が何の助成金をもらえるかを正確に把握するには、国・自治体の検索サイトでの確認に加えて、専門家の無料診断を併用するのが最も効率的だ。制度数の多さと年度改定の頻度を考えると、自社だけで網羅的に把握するのは現実的に難しい。まずは無料診断で自社の受給可能額を確認することから始めたい。
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