働き方改革助成金2026年版|残業削減・有給取得促進で受給できる3つの助成金を完全解説

働き方改革助成金2026年版 賃上げ・働き方改革

2019年に施行された働き方改革関連法から数年が経過した今も、「残業が減らない」「有給が取れない」という中小企業は少なくありません。一方で、働き方改革に取り組む中小企業を支援する助成金制度は2026年現在も複数存在し、合計で数百万円規模の受給が可能です。本記事では、働き方改革に関連する3つの主要助成金を徹底解説します。


目次

  1. 1. 働き方改革助成金の全体像
  2. 2. ①働き方改革推進支援助成金
  3. 3. ②業務改善助成金
  4. 4. ③人材確保等支援助成金(テレワークコース)
  5. 5. 3つの助成金を組み合わせて受給額を最大化する方法
  6. 6. 申請の注意点・よくある失敗
  7. 7. 専門家に依頼すべきケース
  8. 8. True Partnersに相談する

1. 働き方改革助成金の全体像

「働き方改革助成金」という名称の助成金は存在しません。実際には、厚生労働省が所管する複数の助成金が、残業削減・有給取得・賃金引上げ等の目的に対応しています。

代表的な3つの助成金

助成金名 主な目的 最大受給額の目安
働き方改革推進支援助成金(旧・時間外労働等改善助成金) 残業削減・年休促進・勤務間インターバル導入 コースにより最大200万円・150万円など(建設事業の業種別課題対応は最大550万円等)
業務改善助成金 賃金引上げ+生産性向上 最大600万円
人材確保等支援助成金(テレワークコース) テレワーク制度の導入 制度導入20万円+目標達成10万円(賃金要件で15万円)

受給の共通条件

  • 雇用保険の適用事業所であること
  • 労働保険料の滞納がないこと
  • 最低賃金を上回る賃金を支払っていること
  • 過去に不正受給がないこと

2. ①働き方改革推進支援助成金(旧・時間外労働等改善助成金)

制度の概要

長時間労働の削減・勤務管理の適正化・年次有給休暇の取得促進に取り組む中小企業・小規模事業者を支援する助成金です。旧称は「時間外労働等改善助成金」で、令和8年度は以下の5コースが設けられています(厚生労働省「令和8年度 雇用・労働分野の助成金のご案内」に基づく)。

コース 対象 内容
業種別課題対応コース 建設事業、自動車運転の業務、医業に従事する医師、砂糖製造業(鹿児島・沖縄)など上限規制の適用業種 業種ごとの課題に応じた労働時間削減の取り組み
労働時間短縮・年休促進支援コース 中小企業事業主 時間外労働の削減・年次有給休暇の取得促進
勤務間インターバル導入コース 中小企業事業主 勤務間のインターバル(休息時間)制度の導入
取引環境改善コース 荷主等の集団(運送事業者の荷待ち・荷役時間の短縮) 荷待ち・荷役時間短縮に向けた取り組み
団体推進コース 中小企業の事業主団体 団体による傘下企業の労働時間削減等の支援

受給できる金額

コース 助成率 上限額
労働時間短縮・年休促進支援コース 3/4(30名以下かつ設備等経費30万円超は4/5) 最大200万円
勤務間インターバル導入コース 3/4(同4/5) 9時間以上11時間未満100万円/11時間以上150万円など
業種別課題対応コース 3/4(同4/5) 成果目標の達成状況に基づき最大550万円等(建設事業の場合。業種により異なる)
取引環境改善コース 定額 上限100万円
団体推進コース 定額 上限500万円
賃上げ加算(各コース共通) 一定要件を満たす場合 最大720万円を加算

※旧「時間外労働上限設定コース」「職場意識改善コース」は現行のコース名ではありません。最新の要件・金額は厚生労働省の交付要綱でご確認ください。

対象となる経費

  • 勤怠管理システム・タイムレコーダーの導入費用
  • 社労士・コンサルタントへの就業規則改訂費用
  • 社内研修・外部研修費用
  • 労働能率増進のための設備・機器購入費

申請の流れ

  1. 1. 交付申請(取り組みを始める前に申請が必要)
  2. 2. 取り組みの実施(就業規則改訂・システム導入等)
  3. 3. 成果目標の達成確認
  4. 4. 支給申請
  5. 5. 審査・支給

重要:交付申請を先に行わないと受給できません。後から申請しても対象外になるため、取り組みを始める前に申請することが必須です。


3. ②業務改善助成金

制度の概要

事業場内最低賃金を引き上げ、同時に生産性向上のための設備投資等を行う中小企業・小規模事業者を支援します。働き方改革関連助成金の中でも、受給額が大きく活用されているものの一つです。

賃金引上げ額と助成上限額

コース 事業場内最低賃金の引上げ額 助成上限額(引き上げる労働者数により変動)
50円コース 50円以上 30万円〜130万円
70円コース 70円以上 40万円〜300万円
90円コース 90円以上 90万円〜600万円

※令和8年度の区分(厚生労働省「令和8年度業務改善助成金のご案内」)。上限額は引き上げる労働者数に応じて決まり、10人以上の区分は特例事業者が対象です。助成率は事業場内最低賃金が1,050円未満で4/5、1,050円以上で3/4です。最新の交付要綱で必ず確認してください。

※ 引上げ人数・事業場規模によって変動。最新の詳細は厚労省の公式情報を確認。

対象となる設備投資・取り組み

対象経費の例 内容
POSレジシステム導入 会計業務の効率化
自動調理機器・業務用食洗機 飲食店の調理・洗浄業務効率化
顧客管理システム(CRM) 顧客対応の効率化
自動搬送機・フォークリフト 物流・倉庫業務の省人化
テレワーク用ICT機器 リモートワーク環境の整備

活用事例

飲食店Aの場合(従業員8名)

  • 業務用食洗機・自動調理器を200万円で導入
  • 最低賃金を70円引き上げ(3名対象)
  • 助成額は「設備投資額×助成率(4/5または3/4)」と「上限額」の低いほうで決まる

小売業Bの場合(従業員15名)

  • POSレジシステムを350万円で導入
  • 最低賃金を90円引き上げ(10名対象)
  • → 助成額は上限額の範囲内(10人以上の区分は特例事業者が対象)

4. ③人材確保等支援助成金(テレワークコース)

制度の概要

テレワーク制度を新たに導入・実施する中小企業事業主を支援する助成金です。働き方改革推進支援助成金とは別制度で、人材確保等支援助成金の一コースとして扱われます。

助成内容

区分 内容 支給額
制度導入助成 テレワーク制度の導入 20万円
目標達成助成 テレワークの実施に関する目標の達成 10万円(賃金要件を満たす場合は15万円)

※要件の詳細は最新の交付要綱で確認してください。なお、年次有給休暇の取得促進は、①の「労働時間短縮・年休促進支援コース」が対象です。


5. 3つの助成金を組み合わせて受給額を最大化する方法

3つの助成金は原則として重複申請が可能です。取り組み内容が異なれば、それぞれ別途申請できます。

組み合わせ事例:飲食業(従業員20名)

ステップ 取り組み内容 受給額(目安)
1 業務改善助成金:自動調理機器導入+賃金90円引上げ 設備投資額×助成率と上限額の低いほう
2 働き方改革推進支援助成金:勤務間インターバル制度の導入(9時間以上11時間未満) 100万円
3 人材確保等支援助成金(テレワークコース):テレワーク制度の導入+目標達成 30万円
合計 — 約370万円

組み合わせ申請のポイント

  1. 1. 申請の順番を計画する:各助成金で「計画申請→実施→支給申請」の順番があるため、スケジュールを整理する
  2. 2. 経費の重複計上は不可:同一の経費を複数の助成金に計上することはできない
  3. 3. 就業規則の整備が共通基盤:3つの助成金いずれも就業規則の整備が関係するため、まとめて対応するのが効率的

6. 申請の注意点・よくある失敗

失敗①:事後申請

最も多い失敗です。「設備を先に購入してから後で助成金を調べた」というケースでは、交付申請の前に発注・購入をしてしまっているため、原則として対象外になります。

対策:取り組みを始める前に必ず交付申請を行う

失敗②:成果目標を達成できない

業務改善助成金は賃金を実際に引き上げる必要があります。「引き上げ予定だったが業績悪化で実施できなかった」という場合、受給できません。

対策:財務状況を確認してから申請する

失敗③:書類の不備・不整合

就業規則・36協定・賃金台帳・出勤簿などの書類に不備があると、審査が止まります。

対策:社労士に書類作成を依頼する(費用も助成金の対象経費になる)

失敗④:申請期限を過ぎる

各助成金には支給申請の期限があります。特に交付決定を受けた後の支給申請期限を見落としがちです。


7. 専門家に依頼すべきケース

以下に当てはまる場合は、助成金専門のコンサルタント・社労士に依頼することをおすすめします。

状況 理由
初めて助成金を申請する 書類の書き方・スケジュール管理でミスが出やすい
複数の助成金を同時に申請したい 申請窓口・スケジュールの管理が複雑になる
社内に人事・総務の専任担当者がいない 書類作成・進捗管理の工数が取れない
申請を過去に断念した経験がある 適切な手順・書類作成でリカバリーが可能

専門家に依頼するメリット

メリット 詳細
受給漏れを防げる 自社が知らない助成金も提案してもらえる
申請ミスを防げる 書類作成・期限管理をプロに任せられる
コンサル費用が経費になる 一部の助成金では申請代行費用も対象経費に含まれる

8. True Partnersに相談する

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まとめ

働き方改革に関連する3つの助成金を適切に組み合わせることで、合計300万円以上の受給が可能なケースがあります。

助成金 ポイント
働き方改革推進支援助成金 残業削減・年休促進・勤務間インターバル導入で受給
業務改善助成金 賃金引上げ+設備投資で最大600万円
人材確保等支援助成金(テレワークコース) テレワーク制度の導入・目標達成で受給

いずれの助成金も取り組みを始める前の申請が必須です。まずは自社がどの助成金を使えるか、専門家に相談することをおすすめします。

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