東京一極集中の解消と地方創生を推進するため、政府は企業の地方移転・地方拠点の強化に対してさまざまな税制優遇・助成金・補助金制度を用意しています。2026年度も継続・拡充が見込まれるこれらの制度を、移転・拠点強化を検討している企業向けに徹底解説します。
地方移転・地方拠点強化に活用できる制度の全体像
企業が東京圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)から地方に移転したり、地方に新たな拠点を設置・強化したりする際に活用できる制度は大きく3つのカテゴリに分かれます。
| カテゴリ | 主な制度 | 所管 |
|---|---|---|
| 税制優遇 | 地方拠点強化税制 | 経済産業省・内閣府 |
| 助成金 | 地域雇用開発助成金 | 厚生労働省 |
| 補助金 | 地方への本社機能移転補助金(各自治体) | 各自治体・内閣府 |
地方拠点強化税制の概要と2026年度の内容
制度の仕組み
地方拠点強化税制は、東京23区内に本社等を持つ企業が地方移転または地方拠点の強化を行った場合に、法人税・所得税の税額控除・特別償却が受けられる制度です。
2つのコース
#### コース1:移転型(東京からの本社機能移転)
東京23区から特定地域(地方)に本社機能等を移転した場合に適用されます。
| 優遇内容 | 内容 |
|---|---|
| 建物・設備取得 | 取得価額の25%特別償却または7%税額控除 |
| 雇用促進(転勤者) | 1人あたり60万円の税額控除 |
| 雇用促進(新規雇用) | 1人あたり50万円の税額控除 |
#### コース2:拡充型(地方拠点の機能強化)
既存の地方拠点において、本社機能を強化した場合に適用されます。
| 優遇内容 | 内容 |
|---|---|
| 建物・設備取得 | 取得価額の15%特別償却または4%税額控除 |
| 雇用促進(転勤者) | 1人あたり30万円の税額控除 |
| 雇用促進(新規雇用) | 1人あたり20万円の税額控除 |
対象となる「本社機能」とは
地方拠点強化税制で「本社機能」と認められるのは以下の部門です。
| 対象部門 | 具体例 |
|---|---|
| 情報処理部門 | システム開発・データ分析部門 |
| 調査・企画部門 | 経営企画・マーケティング部門 |
| 研究開発部門 | R&Dセンター・技術開発部門 |
| 国際事業部門 | 海外営業・輸出業務部門 |
| その他管理部門 | 人事・法務・財務部門(本社から移転の場合) |
申請手順(地方拠点強化税制)
- 1. 計画の策定:地方拠点強化計画を作成
- 2. 認定申請:都道府県知事の認定を取得
- 3. 移転・拡充の実施:計画に従い移転や機能強化を実施
- 4. 確定申告時に適用:法人税申告書に別表を添付して税額控除等を申告
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)
制度の概要
雇用機会が少ない地域(同意雇用開発促進地域等)で、事業所の設置・整備を行い、雇用を創出した企業に支給される助成金です。
主な要件と支給額
| 地域区分 | 施設・設備費 | 増加雇用者数 | 助成額 |
|---|---|---|---|
| 同意雇用開発促進地域 | 100万円以上 | 3人以上 | 最大600万円 |
| 過疎等地域 | 500万円以上 | 5人以上 | 最大1,000万円 |
助成額は施設・設備費の額と増加雇用者数の両方に応じて決まります。助成は3年間にわたって分割支給されます。
支給額の計算方法
| 施設・設備費 | 増加雇用者数 | 1回あたり助成額(3回分計) |
|---|---|---|
| 250万円未満 | 3〜4人 | 48万円(計144万円) |
| 1,000万円以上 | 10〜19人 | 340万円(計1,020万円) |
| 3,000万円以上 | 30人以上 | 600万円(計1,800万円) |
※地域区分や事業の詳細によって異なります。
各自治体の移転補助金・優遇制度
自治体独自の支援制度
地方移転に際しては、国の制度に加えて各都道府県・市町村の独自の補助金・優遇制度も活用できます。
| 都道府県 | 制度名(例) | 主な内容 |
|---|---|---|
| 北海道 | 企業誘致優遇制度 | 土地取得費補助・固定資産税減免 |
| 宮城県 | 企業立地促進助成金 | 設備投資額の最大10%補助 |
| 長野県 | 企業立地促進資金 | 低利融資・補助金 |
| 福岡県 | 立地促進補助金 | 設備投資補助・雇用奨励金 |
| 熊本県 | 企業立地奨励金 | 設備取得費の最大10%補助 |
自治体によっては、移転後5〜10年間の固定資産税免除や、従業員向けの住宅補助なども提供されています。
問い合わせ先
各自治体の制度は変更が多いため、移転先の都道府県・市町村の「企業誘致担当窓口」に直接問い合わせることを強くお勧めします。
地方移転を検討する際のコスト比較
東京 vs 地方のコスト比較(オフィス)
| 費用項目 | 東京23区(例) | 地方中核都市(例) | 差額 |
|---|---|---|---|
| オフィス賃料(100坪) | 月100〜200万円 | 月20〜50万円 | 月50〜150万円削減 |
| 従業員採用費(1人) | 50〜100万円 | 30〜60万円 | 20〜40万円削減 |
| 平均給与水準(事務職) | 月28〜35万円 | 月22〜28万円 | 月6〜7万円削減 |
5年間でオフィス賃料だけでも数千万円のコスト削減になるケースもあります。
地方移転・拠点強化でよくある失敗と対策
| 失敗パターン | 原因 | 対策 |
|---|---|---|
| 計画認定前に工事・発注を始めた | 手続きの順番を知らなかった | 必ず認定を先に取得する |
| 対象地域外への移転だった | 制度の対象地域を確認していなかった | 事前に担当機関に確認する |
| 増加雇用数が不足した | 採用計画が甘かった | 採用計画を保守的に見積もる |
| 自治体の制度と重複申請できなかった | 調整を知らなかった | 国と自治体の制度を事前に整理する |
まとめ|助成金活用はTrue Partnersにお任せください
地方移転・地方拠点強化は、税制優遇・助成金・補助金・自治体の独自支援を組み合わせることで、初期コストを大幅に抑えながら実現できます。2026年度も地方拠点強化税制と地域雇用開発助成金が継続される見込みで、複数制度を組み合わせれば総額数千万円規模の支援を受けられる可能性があります。ただし、制度ごとに申請時期・対象地域・要件が異なるため、専門家のサポートのもとで計画を立てることが重要です。
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